TRON PROJECT


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T-Kernel


技術内容

T-EngineとμT-Engineの標準リアルタイムカーネル

特長
  • ごく小さなシステムから近年の高度で大規模なシステムにまで対応できる、広いスケーラビリティを持ったリアルタイムOSファミリー
  • TRONプロジェクトの20年の成果を踏襲しており、APIの設計などはμITRONをベースとしている
  • T-Engineフォーラムでソースプログラムを公開しており、GPL(General Public License)とは異なるT-License(μT-Kernelの場合は、μT-License)という組込みに適した規定によって配布される
広いスケーラビリティと高度な機能の実現

■ T-Kernel

T-Kernelは、T-Engineプロジェクトの標準OSとして位置づけられたリアルタイムOSである。32bitのプロセッサを想定し、MMU(メモリ管理ユニット)などのハードウェアの機能にも対応する。T-Kernelはミドルウェアの流通を重視し、ソフトウェアの移植性と再利用性を高めるため、ソースコードは単一とする「シングルソースコード」のOSである。

■ T-Kernel/Standard Extension

T-Kernelに対して、より高度なOSの機能を実現するためのミドルウェアとしてT-Kernel/Extensionがある。
T-Engineフォーラムからは、以下のような標準的な機能を実現するためのミドルウェアとして、T-Kernel/ Standard Extensionが提供される。

メモリ管理、プロセス管理、ファイルシステム、イベント管理、プログラムの動的追加と削除、その他

■ μT-Kernel

8bitや16bitクラスの小規模なマイコンに対応し、資源の少ない環境でも性能を発揮できるリアルタイムOS。μT-Licenseに従って配布される。

■ MP T-Kernel

マルチプロセッサやマルチコア・プロセッサに対応したT-Kernel。2006年6月に非対称型マルチプロセッサ(AMP)に対応した「AMP T-Kernel」を完成し、現在、対称型マルチプロセッサ(SMP)対応の「SMP T-Kernel」を開発中である。将来的にはこれら2つを統合し、AMPとSMPが混在したシステムにも柔軟に対応できる「MP T-Kernel」となる予定である。

T-Kernelのオープンライセンス規定

■ T-Licenseの概要

  • T-Kernelソースコードは無償で利用でき、それを改変してバイナリ形式で製品に搭載し、製品として自由に販売・頒布できる
  • 組込み用OSとしての利用を前提に、そのための配慮がなされている
    • T-Kernelソースコードをもとに改変した派生物でもソース開示の義務は無い。このため、ノウハウのある部分は開示しないとか、特定の顧客にだけに開示する、有償で開示することも可能
  • T-Kernelソースコードの利用者は必ずT-Licenseを締結してT-Engineフォーラムからダウンロードする必要がある

■ μT-License

μT-Kernel用のライセンス。T-Licenseとの大きな違いは、リファレンスコードと派生物の配布条件が、T-Licenseよりも緩和されており、ソフトウェア製品として販売することが可能になっている点である。ただし、改変したμT-Kernelのソースコードを再配布するためには、「適合性確認」に合格する必要がある。これはAPIや動作が異なる亜流のμT-Kernelが派生してミドルウェアの流通を妨げることを防止するためである。

T-Kernel上でミドルウェアを流通させるための仕組み

■ T-Format

T-Kernel上のミドルウェア流通のための標準フォーマット。複数のベンダーが提供するミドルウェアを一緒に組み合わせてシステム構築できるようにするための規定。

  • T-Engineベンダーコード体系
  • C言語グローバルシンボル名
  • バイナリコード形式

■ T-Dist

T-Kernel上で動くソフトウェアを電子流通させるための仕組み。コンパイル済みのバイナリ形式のミドルウェアをインターネット上に流通させ、ユーザーは購入したミドルウェアをターゲットにリンク、またはダイナミックロードして利用する。マイクロペイメントによる自動課金をすることも可能である。

T-Engineのその他のソフトウェア
  • T-Monitor:OSの起動やハードウェアの初期化、デバッグサポートなどを行うモニタソフトウェア
  • 標準デバイスドライバ:T-Kernelでは、ミドルウェアの流通を促進するために、デバイスドライバインタフェースのAPIを標準化している。

μT-LicenseとT-Licenseの比較

  μT-License T-License
ライセンス料 無償 無償
リファレンスコードの再配布 原則不可※1 原則不可※2
リファレンスコードの改変
改変版コード(派生物)の配布 不可
派生物の再改変と配布
派生物の配布規定の変更
表示義務 あり※1 あり
適合性確認 必要

※1:以下によりオリジナルリファレンスコードも配布可能になる。一切改変しないこと、μT-Licenseを添付すること。μT-Licenseへの同意を開発者に促すこと。
※2:T-EngineフォーラムのA会員が所定の手続を経て承認されれば再配布可能。
※3:T-Engineフォーラムの会員は申請により表示義務の免除を受けられる。


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