トロン協会メールマガジン
Vol.197/2008年8月1日

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トロン協会全体/活動報告
第6回ITRON/T-Kernelオープンセミナー開催報告
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トロン協会は去る7月22日、東京・秋葉原のUDXカンファレンスにおいて「第6回ITRON・T-Kernelオープンセミナー」を開催し、ITRONとT-Kernelをめぐる最新の活動成果と今後の計画について講演を行いました。94名の方が参加し、熱心に聴講されました。以下に各講演の概要を報告します。

◆ITRONとT-Kernelの現状と展望
越塚 登(東京大学大学院 情報学環 准教授)

今年秋にリリース予定の「MP T-Kernel」などT-Kernelの技術動向や、今年6月に第1回を実施した「トロン技術者認定試験」のお話がありました。トロン技術者認定試験は、T-Kernel やITRON などの組込みリアルタイムOS を使いこなす技術者の技術水準を客観的に測定し、高い技術力をもつ技術者の地位向上を図ることや、組込みシステム業界全体のソフト開発価格モデルに尺度を与え、システム開発を発注する企業側の発注コストの可視化を高めることなどを目的としています。

◆2007年度RTOSアンケート調査結果報告
金田一勉
(アンケート調査WG リーダ/エルミック・ウェスコム(株))

2007年度RTOSアンケート調査の主な結果について解説がありました。「組込んだOSのAPI」や「今後採用予定のAPI」は、ここ数年のトロン系APIの合計が50%を超えるという傾向に変化はありませんが、「プログラムサイズの遷移」では、1996年の調査開始時より続いていたプログラムサイズの大型化の傾向に変化が見え始めています。この調査は過去12年継続して定点観測調査を実施しているため、動向を明確にとらえることができます。近年現れているこの変化を正確に見極めるため、今年も11月のET2008にて行うアンケート調査に多数協力してほしいとのお願いもありました。

◆組込みシステムにおけるマルチコアについての考察
山田真二郎
(次世代組込みRTOS調査WG リーダ/ルネサスソリューションズ(株))

これからの組込みシステムでは、性能向上のためにマルチコア化は避けられませんが、組込みシステムでマルチコアをどう使うべきか、多くの課題があります。本講演では、メモリ共有型AMP、SMPなど主なマルチコア構成、性能を引き出すためのテクニック、デバッグ手法などについて、それぞれの課題を含めて解説がありました。トロン協会の次世代組込みRTOS調査ワーキンググループでは、今後1年間かけてマルチコア用RTOSなど組込みマルチコアに必要な環境について調査・検討し、ITRON仕様検討グループに提言を行なう予定です。

◆「組込みシステム実践プログラミングガイド」のご紹介&上手な使い方
小林康浩
(ITRON・T-KernelプログラミングガイドブックWG リーダ/富士通マイクロエレクトロニクス(株))
宮下光明
(ITRON・T-KernelプログラミングガイドブックWG サブリーダ/(株)グレープシステム)

今月、技術評論社から出版されたばかりの「組込みシステム実践プログラミングガイド ITRON仕様OS/T-Kernel対応」について、作成の背景と目的、特長・内容と、上手な使い方について解説がありました。本書は、具体的なソースコードでタスクの作り方、システムコールの使用法を例示したり、いろいろなプログラミング技法のメリット・デメリットを示し目的に応じて使い分けるための情報を提供するなど、実践的な内容になっています。

◆ユビキタスコンピューティングを支える組込みシステム技術
坂村健(東京大学大学院 情報学環 副学環長・教授)

携帯電話などユビキタス分野で進むソフトウェア技術のオープン化の傾向についてお話がありました。トロンプロジェクトは発足時よりオープンアーキテクチャを貫いてきています。また先ごろフィンランド技術庁がT-Engineフォーラムに加入し、同庁が進めるNoTA(Network on Terminal Architecture)の研究開発を協力して行うことになったことや、ユビキタスID技術が、国際電気通信連合(ITU)の国際標準となったことなどの紹介もありました。

以上

尚、当日の講演で使われた主な資料はトロン協会の会員専用ページに近日掲載する予定です。





お知らせ
共催セミナー開催案内 『組込みリアルタイムOS入門編』実技セミナを青森県八戸市で開催します
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八戸地域雇用機会増大促進協議会主催
『組込みリアルタイムOS入門編』実技セミナ

講演会『ユビキタスと組込みリアルタイムシステム』に引き続き、実技セミナを開催致します。八戸地域にお住まいの方を対象として、ただ今、お申し込みを受け付けております。
詳細案内とお申し込み方法は八戸地域雇用機会増大促進協議会のホームページをご覧下さい。
お申し込み方法はこちら

組込みリアルタイムOS入門編 実技セミナ

組込みリアルタイムOSであるT-Kernelと、その標準開発プラットホームT-Engineを使用して組込みシステムの実時間制御プログラムの開発手法を実習します。

■ 開催日:
2008年9月10日(水)午後、11日(木)、12日(金)
■ 会 場:
八戸インテリジェントプラザ
(八戸市北インター工業団地1-4-43 TEL 0178-21-2111)
■ 講 師:
社団法人トロン協会RTOS技術セミナ講師
武井正彦 ほか
■ プログラム概要:
1. 組込みリアルタイムOS概要
2. 組込みリアルタイムOSの特長と主要機能
 ・システムコール ・タスクスケジューリング
3. T-Kernelを使ったリアルタイムプログラミング実習
 ・開発環境の使用法
 ・サンプルプログラム
 ・プログラム演習
■ 参加費無料


前回の実技セミナー風景

「組込みシステム実践プログラミングガイドμITRON仕様OS/T-Kernel対応」出版のお知らせ
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トロン協会のITRON・T-Kernelプログラミングガイドブック・ワーキンググループでは、ITRON 仕様OS やT-Kernel を使用したリアルタイムシステムのプログラミング技法解説書の作成を昨年4月より進めて来ましたが、このたび完成し、技術評論社より「組込みシステム実践プログラミングガイドμITRON仕様OS/T-Kernel対応」トロン協会・著 坂村健・監修 定価3,024円(消費税込み)として発行しました。本書は、主要各社のマイコンに対して組込みリアルタイムプログラムを開発する手法をコーディング例を多数示しながら解説する実践的な内容になっています。

http://gihyo.jp/book/2008/978-4-7741-3528-1


執筆者の一人であり、ITRON・T-KernelプログラミングガイドブックWGのリーダを務めた小林康浩氏(富士通マイクロエレクトロニクス)のコメント
待ちに待った解説書の出版です。組込みソフトウェア技術者の多くは、OSを使ったプログラミングに非常に興味をもっています。しかし、これまでITRONやT-Kernel上のプログラミングを解説した適切な出版物が存在しませんでした。
ITRON・T-KernelプログラミングガイドブックWGでは、この問題を解決するために、組織の枠を越えてITRONやT-Kernelの専門家を集め、実体験に基づいた実践的なプログラミング例を数多く抽出し、解説書としてまとめました。
まずは、本書をご覧ください。きっとOSを使った組込みソフトウェア開発に有効に活用できるでしょう。




製品紹介
最新の低消費電力プロセッサー「インテル Atom™」にPMC T-Kernel/x86が対応
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多数の組込み製品に採用実績を持つパーソナルメディアの組込み用リアルタイムOS「PMC T-Kernel」が最新の低消費電力プロセッサー「インテル Atom™」に対応しました。両者を組み合わせることにより、高性能で省電力、リアルタイム処理の両立が求められる車載機器、工作機械、ロボット、医療機器、計測機器などの組込み機器の開発が可能となります。本製品は、「T-Kernel/x86開発キット」として提供され、インテル Atom™プロセッサー搭載の市販の組込みボード上で動作し、各種の周辺機器が活用できます。また、仮想化ソフトとの組み合わせにより、PCのみを使ってT-Kernel上の組込みソフトの開発やデバッグを進めることも可能です。

http://www.t-engine4u.com/products/tkx86kit.html



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